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留学・研修レポート

米国スタンフォード大学

2019年8月
留学開始から1年4ヶ月が経過しました。スタンフォードは快晴が続いています。こちらの生活にも、だいぶ慣 れ、幸い大きなトラブルなく過ごせています。ハロウィンやクリスマスなど、こちらの季節ごとのイベントも 一通り経験しました。3歳の長女も普段は日本人の友だちと遊んでいますが、毎日現地のプレスクールに通っ ているため、時々英単語を話すようになりました。1年いると、当初いた日本人の方々も帰国し、また新たな 方が次々と来られていますが、多くの方にお世話になりながら生活しています。

研究の方は、1年以上経過して、当初の計画の微修正を繰り返しながら、ようやくデータを出す準備ができて きたというところです。時間がかかることや、技術的に難しいことが多くありますが、うまくいくことを祈っ て日々実験を繰り返しています。言語の問題で、遠回りしていることもあると思いますが、何とかやっていま す。ラボのメンバーは、メディカルスクールやPhDコースに行ったり、自分のラボを持ったりと、割と頻繁に 異動がありますが、不思議とどこからか、すぐに新しい人が来て、人材の流動性・多様性が保たれています。 中国人とインド人の比率が少しずつ上昇していますが、先日、長崎大学からも先生が来られ、日本人は2人と なりました。中国からも同年代の脳外科の先生が基礎研究を学びに来られていますが、1年の滞在期間があと 少しで終了するため、もやもや病iPS細胞を使った研究で何とかデータをだそうと実験を重ねています。Dr. Steinbergは、今なお毎週数件のバイパス手術をこなし、相変わらずとても忙しいようです。

時間のある週末や連休の際には、車で行ける範囲で、様々な定番の観光地を巡ってきました。特に国立公園は 日本とはスケールが全く異なり、別世界です。比較的、近隣にあるヨセミテは、すでに何度も訪れました。一 方、近くの町で開催されていたアメリカ最大というフードフェスティバルを先日、見てきましたが、その翌日 に銃乱射事件があり、複数の死傷者が出て、日本でも報道されていました。スタンフォード周辺の治安の良さ に慣れてきていましたが、残りの期間、改めて安全に留意して生活したいと思います。

(左上)実験室の様子(右上)メンバー集合写真
(左下)ヨセミテ国立公園Tenaya lake
(右下)満月の夜に見られるヨセミテ滝の”Moonbow”

2018年8月
2018年3月末に、1年過ごした富山から、家族とともに米国に移り、カリフォルニア州スタンフォード大学 Steinberg研究室でポスドクとして留学生活を開始しました。今回の留学にあたって、今年度は上原記念 財団、来年度は日本学術振興会の海外留学助成を獲得することができました。これら留学助成では、1) invitation letter、推薦状、2)これまでの研究内容・業績、3)留学先での研究計画、などが申請 に必要になります。特に3)については、早い段階で具体的な研究計画について留学先と相談しておく必要 があるため、申請の敷居を高くしていると思います。今回、申請前に研究室とやりとしをした際は、前任の 伊東雅基先生に、その後の研究や生活のセットアップも含め、多大なサポートをいただきました。

スタンフォード大学はシリコンバレーの中心地にあり、キャンパスは33㎢と広大(北海道大学キャンパスの 約20倍)で、歴史的建造物のほか、スタジアム、レストラン・カフェ・ショップなどがあり、観光客も多く訪 れます(写真1)。スタンフォード近辺は、自然が多く、閑静な高級住宅地区が広がっており、治安も良いと 思われます。さらに周辺には車で行ける距離に、サンフランシスコ、サンノゼなどの都市や、国立公園など、 観光スポットも多くあります(写真2)。物価、特に家賃が異常なまでに高いことを除くと、スタンフォードの 研究者のほか、企業駐在の日本人家族も多くおり、家族にとっても非常に生活しやすい場所だと感じます。

写真1
(左)ランドマークの1つであるHoover tower
(右上)Ovalとよばれる芝生エリア
(右下)Stanford Memorial Church
写真2
(左上)Big Surと呼ばれるカリフォルニア太平洋岸海岸線
(右上)サンノゼの夕日
(左下)サンフランシスコ ツインピークスからの夜景
(右下)Napaワイナリ

Steinberg研究室は、脳梗塞を対象とした幹細胞移植研究チームと光刺激研究+もやもや病研究チームの2つに 別れており、多数のプロジェクトが並行して進められています。それぞれのチームのsenior scientistの他、 ポスドク、脳外科レジデント、リサーチアシスタントなど、計15名程度が在籍しています(写真3)。日本人は 私一人ですが、各研究者の出身国はアメリカ以外に中国、インド、ブラジル、ロシア、オランダなど様々です。

(写真3)研究室メンバーの集合写真

私は光刺激チームに属し、マウス脳梗塞モデルを用いた研究と、もやもや病の生体試料を用いた研究に参加させて いただいています。毎週、Steinberg教授のもと、ラボメンバーでresearch meeting/journal clubがある他、 個人的には、mentorであるsenior scientistやSteinberg教授とのindividual meetingで定期的に研究の 進捗状況などについて話します。現在、自分より若いレジデントやリサーチアシスタントに、脳梗塞モデルの手術や、 ファイバー埋め込みの定位手術を教わっている最中です。実験は、まだ初期段階ですが、海外での貴重な研究機会を 活かし、よい成果が出るよう努力したいと思います。

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