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留学・研修レポート

カナダ・トロントでの研究留学

2023年10月から2025年9月まで、カナダ・トロントに研究留学しておりました髙宮です。帰国後の留学報告で、現地レポート感はありませんが、脳神経外科にも海外留学にも興味がある研修医・医学生の皆さんに、北海道大学脳神経外科医局員の海外留学生活のリアルをお伝えできれば嬉しいです。

北海道大学脳神経外科は、北米の多くの大学と繋がりがあり、トロントのDr Fehlings Labもその一つで、これまでに脊髄グループから(Dr FehlingsのボスのDr Tatorの時代も含めて)4名の先生が留学しております。コロナ禍もあり、前任の岩﨑素之先生が留学していた時から約10年が経っておりましたが、Dr Fehlingsは「北大脳神経外科とは、特に強い繋がりを感じている」とおっしゃっていました。そのような繋がりのお陰で、トロントへ留学できたことは、とても幸運だったと思います。

Dr Fehlings Labにおける研究対象は、脊髄損傷(特に頚髄損傷)と、頚椎症性脊髄症であり、わたしは大学院での基礎研究を活かす形で、頚髄損傷に対する新規薬物治療に関する研究を割り当てられました。留学前に抱いていたイメージと違わない、開放的な研究環境は、研究意欲を高めてくれました。(写真1)
また、トロントという都市も、Dr Fehlings Labも、人種の多様性のためか、カタコトの英語でのコミュニケーションにも比較的寛容であり、英会話が苦手なわたしにとっては有難い環境でした。

研究室の様子(写真1)
ガラス張りの開放的で明るい環境が、今日も頑張ろうという気持ちを高めてくれます。

日常生活については、物価はざっくりと日本の1.5倍くらいの印象であり、経済的にはやや苦しいところがありましたが、2年間という決まった期間での生活だと割り切って、また帰国後の自分の頑張りに期待して、あまり我慢はせずに貯金を切り崩しながら生活をしました。週末や夏季・冬季休暇には、帰国後にはなかなか行けないような観光地への旅行も楽しみました(写真2~5)。様々な文化の違いに触れる機会もあり、Halloweenには住宅地に繰り出して(子供たちが)「Trick or Treat!」と知らないお宅を一軒一軒尋ねたり(写真6)、HolidayにはDr Fehlingsのお宅に招いていただいて本場のクリスマスパーティーを体験したりできました(写真7)。

トロント市庁舎前(写真2)
冬になると市庁舎前にスケートリンクができて、観光客でごった返します。
ナイアガラの滝(写真3)
世界三大瀑布のナイアガラの滝も、トロントからなら気軽に訪れることができます。
バンフのモレーン湖(写真4)
カナディアンロッキーで有名なバンフのモレーン湖、氷河湖特有の青さが映えます。
ホワイトホースのオーロラ(写真5)
カナダで最も見たかったオーロラも、運良く見ることができました。
Halloween(写真6)
多くの家の庭で、競い合うようにHalloweenの飾りがライトアップされます。
Holiday Party(写真7)
Dr Fehlings(中央)と、同時期に研究留学していた信州大学整形外科の三村先生(右)と。

北大脳神経外科に入局して10年経過してからの海外留学生活は、これまでの自分を見つめ直し、これからどうあるべきかを考えるための良い機会になりました。海外研究留学は、臨床経験を数年間棒に振る、お金がかかる、などのネガティブな一側面もあるかもしれませんが、わたしにとってはそれを補って余りある良い経験になったと思います。

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