チーフレジデントシステム
北海道大学医学部脳神経外科では、卒後7年目の専門医試験受験の前に、チーフレジデントという登竜門を経験します。私の場合は2つの市中病院と2回の大学病院を経験してからのチーフレジデント着任となりました。 基本的にそれまで臨床業務の枝葉末節に追われる生活でしたが、チーフレジデントは仕事内容が一変し、病棟全体に目を向け、さらには手術・入院に関わるマネジメントにも携わります。仕事内容も患者さん以外のスタッフとコミュニケーションをとる機会が増え、脳神経外科医の仕事を相対的に、より俯瞰して知ることができます。一方でチーフレジデントは基本的にすべての手術に参加し、手技や手術において求められる配分も増えます。特に脳腫瘍、血管障害、脊髄、機能外科と各分野横断的にそれぞれの先輩のそれぞれの考え方を通じて手術を学び、広い視野で手術を見ることができます。このように脳神経外科医という仕事に対してマクロに、ミクロに集中曝露されることにより、私は大きな成長の機会を得ることができたと思います。 専門医試験の勉強は当初、膨大でうんざりしてしまいますが、勉強を始めると研修中に諸先輩方、時には同期や後輩と話した内容が思い返されることが多く、研修が非常に網羅的だったことに驚きました。口頭試問で求められる踏み込んだ質問でも、日々の手術で求められる術前の検討や、手術中の会話、術後の考察を行っていたことが力になっていたことを実感しました。 専門医試験合格においても、一人前の脳神経外科医を目指すにおいても、この研修プログラムはよいスタートになるでしょう。

